ケーナ:精霊の橋のレビュー 評価と感想をクリア後に記述

Kena: Bridge of Spirits【ケーナ:精霊の橋】のレビュー 評価、評判と感想をゲームクリア後までプレイして記述した記事画像 ゲーム

Kena: Bridge of Spirits(ケーナ:精霊の橋)をエンディングまで遊んだので、
良かった点や不満点をレビューしました。
購入を迷っている方は参考にしてください。

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Kena: Bridge of Spiritsってどんなゲーム?

ケーナ:精霊の橋は3Dアクションアドベンチャーゲームです。
3Dのマップを探索しながら、
パズル要素やアクション要素のある謎解きをしたり、
道中に敵が現れたら倒しながら、
目的地を目指してチャプターごとに待ち受けるボスを倒していく、
というのが基本的な流れになります。

戦闘ばかりをひたすらやったり、
謎解きばっかりをひたすらやったりということはなく、
決められた流れで順にクリアしていく感じです。
合間にマップを隅々まで探索してもいいし、
さっさと表示された目的地に直行してもいいです。

ゲームクリアまでのプレイ時間は、
15時間~20時間前後だと思います。
収集要素に拘るともっとかかります。
個人的にはこれ以上長すぎてもダレただろうな……
くらいの丁度いい長さでした。

主人公であるケーナはスピリットガイドの少女。
スピリットガイドとは、
後悔や未練を残し現世にとどまる亡霊
(ゲーム中でスピリットと訳されている)
を成仏させあの世へ送る役目を持ちます。
またそれによって、
彼らが居た土地に立ち込めた毒気を浄化し、
あるべき腐敗と再生の正しいサイクルへ戻してやる、
という使命も持っています。

……というものだと筆者は思いましたが、
翻訳の質と筆者の頭があまり良くないので、
厳密に正しく理解するのが難しい。

ケーナは冒頭で出会ったROT(ゲーム中の表記もこれ)
と呼ばれる小さな精霊たちの力を借りながら進みます。
探索などで見つけるほどに数が増えていく彼らは、
ケーナの後を大勢でついて回ったり、
建物や家具の上など様々な場所に現れては消えて、
ゲームを見た目的にも可愛らしく華やかなものにしてくれます。

戦闘シーンでも彼らの力を借りることが重要で、
その為にはケーナ自身の攻撃や防御といったアクションで、
彼らが力を発揮する為の勇気的なゲージを溜めてやる必要があります。
決定的な好機を作る為にはROTの補助が必要不可欠です。

ROTてなんやねん……と思ったので意味を調べてみますと、
腐敗する、腐らせる……?
イイ感じに訳すのが難しかったのでしょうか。
森の腐敗した部分を分解していく微生物的な感じかもしれません。
木霊とか木の精とかそれっぽい訳し方はある気もしますが……
ゲームシステムの基本的な部分に深く関わる部分の名称ですので、
あえてこのようにしてあるのかなとも思います。
まぁ筆者は日本語すら割と不自由ですが。

マップがゲーム開始直後、
最初のROT集めの時は確認できないので不安になります
が、
このチュートリアルを終えたあとに見られるようになります。
もうちょっと詳細なマップが確認できると有難かったです。

さらにゲームを各要素に分けてレビューします。

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グラフィックやストーリー面での評価 演出は良いが翻訳に難あり

まずここが一番素晴らしいと感じたので先に書きます。
ピクサーっぽいアニメ調のグラフィックがとても美しい。
表情豊かなキャラクターたちが魅力的です。
ROT達の可愛らしさや、
序盤で出てくる姉弟が小さな子供達であるという展開が、
この表情豊かという部分の印象を強くしています。
ケーナ自身も可愛い。

語弊がある書き方かもしれませんが、
映像作品とゲームの中間、
または融合させたものと言いかえてもいいのかもしれません。

演出力が良いだけに翻訳の多少の不自然さがもったいないです。

アクションゲームとしての評価 難しいけど理不尽ではない

多くの方が同じように評価されていますが、
可愛いグラフィックに似合わない難しさとなっています。

ボス戦などはダークソウルあたりの感じがします。

他ゲームでいうノーマルにあたるであろう、
「スピリットガイド」という難易度で遊ぶと、
初見でスムーズにボスを倒してゲームを進めるのはまず無理です。
何度もやられるうちにこのボスはこういう動きをしてきて、
この動きの時はこういう反撃や回避が有効だな……など、
手探りで対処法を見つけ出していく必要があります。
可愛いグラフィックに惹かれて雰囲気を楽しみたくて買った人には、
難しいと感じた場合は躊躇なく難易度の変更を勧めます。

他ゲームのイージー相当であろう、
ストーリーモードに変えましょう。
ゲーム途中でもオプションから設定変更可能です。

ただし、アクションゲームとして理不尽な点は全くありません。
土台がしっかりしていて操作性も良好です。
個人的にはボス戦は難しかったけど楽しかったと、
はっきり言えます。

ゲームが進むと弓や爆弾など攻撃手段が増えていくので、
どんどん工夫しがいがでてきて楽しくなっていきます。
特に弓の挙動が面白く、
フォーカスというスキルを取得することで、
任意の瞬間に数秒時間の流れを遅くし、
このときに照準を合わせやすく、弱点を撃ちやすくなっています。
もちろんスキルの連発は出来ず、一定間隔の使用に限られます。
他にもジャンプ中に弓を撃とうとしたり、
弓矢の攻撃をスキルでチャージした時なども、
時間の流れがゆっくりになり、チャージはROTの力が要りますが、
ジャンプ撃ちに関してはかなり連発できます。
静と動のメリハリが楽しい。
ダッシュ強攻撃で怯ませた後、
距離が開いたからチャージショットをぶち込んで、
ついでに爆弾も放っとけ!みたいなコンビネーションも楽しいです。

弓を取るまでがやや単調なアクションになるのかもしれません。
ですがかなり序盤で取れます。
敵と任意で無限に戦えるポイントが無い(多分)のが、
ちょっと寂しいかなとは思います。
キーコンフィグ可能です。

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システム面での評価 謎解きで迷わない為に覚えておくといいことなど

難しすぎて詰まるほどの謎解き要素はないと思います。
序盤にシステムを理解していないがために、
何をしたらいいのか分からないという人も居るかな?
というくらいです。
ゲーム中での説明が少なく、
勘違いや見落としで進めなくならないように、
簡単なポイントを書いておきます。
大したことは書いてませんが見たくない人は飛ばしてください。

毒の花っぽいやつはROTを取り付かせた後に、
防御ボタンでパルスを送るか矢を射って壊し、
周囲の毒気を浄化します。
敵を殲滅しないと咲かずに壊せない花もあります。

上に乗ると沈み込んだりするスイッチは、
その上でパルスで起動しないと駄目なものもよくあります。
パルスで仕掛けが作動し始めるパターンは多くあります。
青い石はパルスに反応することが多いです。
矢を当てるパターンは青い石が光ったものじゃないと、
反応しなかったりします。

ROT達に物を運ばせて解く仕掛けも多いです。
運ばせたものを足場にしたり、
マークを合わせて所定の位置に置いたり。

矢などでスイッチを入れる順番が重要なものは、
よく見るとその場にロウソクの本数や光などで、
順番が示されていることが多いです。
間違えると大体少数の敵が出てきます。

何か絵が描いてある場合は付近の仕掛けや、
取り付くことのできる崖などの、
ヒントを示していることがほとんど。

足場がなく進めない場合は周囲に爆弾で作れる足場があります。
青く点滅しているので分かります。

矢を当てるとその場まで飛び移れる青い花は、
花までの距離と角度が重要で、
一定の範囲を満たさないとこちらに向けて咲きません。
ジャンプで奥へ飛び込んで空中で矢を撃たないと駄目な、
シビアなパターンもあります。

以上のことを覚えておけば、
謎解きで詰まって進めないということはない気がします。

ケーナについて回るROT達には、
ゲーム中で見つけた帽子を作って被せることが出来ます。
数十種類は存在する帽子を、
見つける度に1種類を1個ずつ作って被せてもいいし、
全員同じリボン付ける!みたいなことも可能です。
装飾的な意味合いしかなく、
これによる能力値の強化などはありません。

スキルのアップグレードついては取得の順番がある程度自由なくらいで、
多種多様なビルドが可能ということはないです。

探索要素については、
劇的に強力なアイテムなどが脇道にあったりだとかは無く、
でも積み重ねると戦闘は地味に楽になっていくな……
くらいのものしかないので、
やってもやらなくてもいい感じです。
緩くうろうろしながら表示された目的地を目指すくらいでも大丈夫。
各収集要素をコンプリートしようとすると難易度がかなり上がります。

あとから取れなくなるアイテムなどはないと思います。
敵の数が限られているので、
トロフィーに拘る人は、
呪われたチェストを開けた時などの大量に敵が出る場面で、
一部の戦闘に関するトロフィーの取得をした方がいいかな……くらいです。
ちなみにダッシュ攻撃で3体の敵を同時に撃破というのは、
通常のダッシュからの攻撃ではなく、
後半で取得できるスキルのダッシュによるものですので注意。
メイジの弾を跳ね返すのはパリィを利用すること。

不満点、改善してほしい点など

  • 上でも散々書きましたが翻訳があまりよろしくない。
    ストーリーが分からなくなるレベルのひどさはありませんが、
    言い回しに違和感があったり、
    機械的な翻訳に感じる部分がちらほらあります。
    グラフィック面でゲームに引き込まれる部分が大きいが故に、
    この翻訳がけっこう足を引っ張っているなと思います。
  • 探索の結果、宝箱などからお金が出てくると嬉しくない。
    というのは、このゲームではお金的なアイテムで買えるものが、
    ROTにかぶせることが出来る装飾要素の帽子だけなのです。
    その帽子を買う為には、やはり探索で帽子を探して、
    購入の為にはアンロックをしないと駄目。
    なんか必要な過程が被ってる気がするし、
    お金はすぐ余るしホントに嬉しくないです。
    その他の探索で得られるものがHPの強化、
    ROTアクションに必要なゲージ数の増加、
    拠点的な位置づけである村の段階的な浄化要素と、
    見た目や性能的にインパクトのある強化が少ないのも、
    探索がものすごく楽しくならない要因かもしれないです。
    逆にそんなに探索しなくても、
    ストーリーを追えるということでもあります。
  • 泳ぐのが遅い。
    デフォルトの状態だと移動スティック押し込みで、
    かなり高速で走ることが出来るので、
    これと比較すると泳ぎが遅すぎて、
    水場の奥の探索が面倒くさいです。
    泳ぐ必要があるシーンが少ないのが救い。

これとは別に、タイミングよく防御動作をすることで、
敵の攻撃を弾いて無効化できるパリィというテクニックの許容タイミングが、
シビアすぎるんじゃないかなぁと個人的に思っていました。
緩くしすぎるとボスの攻撃も無効化し放題でぬるくなるので、
加減が難しいところではありますが、
アップデートによってシビアさが緩和されました。
狙ってみようかなという気持ちになるくらいには緩和されたと思います。

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まとめ

翻訳以外は大きな不満点もない良作だと思います。
ストーリー自体はよくある類かもしれませんが、
演出がうまくて盛り上がる感じです。
ちゃんと綺麗に終わるので、
クリア後の満足感もあるし、遊んでよかったなと思えました。
3Dアクションアドベンチャーというジャンル、
またはそれに似たジャンルのゲームが好きなら、
おすすめできるゲームです。

筆者はパズル要素や謎解きがあまり好きではないのですが、
これがまったく駄目だという人にはおすすめしません。

発売後1週間程度経ってこの記事を書いている時点で、
既に数回のアプデが配信されているペースなどから、
上記に書いたものやその他の不満点もある程度改善していくかもしれません。
特に翻訳については難しいかもしれませんが期待したいところですね。

総合的なゲームの出来は間違いなく良いと思います。

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