【レビュー】ロストエピック ソウルライク2D探索アクション

LOST EPIC(ロストエピック)のレビュー 評価、評判や感想をクリア後に記述 ゲーム

ロストエピック(LOST EPIC)をクリアしたのでレビュー。
評価や感想を書きました。
かわいらしい絵柄が興味を引いて以前から気にはなっていたものの、
Steamレビューとかがそんなに評価が良くなかったので、
なんとなく手を出していなかったゲームでした。
久々に探索型2Dアクションがやりたくなったのでセール時に購入。
Nintendo Switch、PS、PCで遊べます。
筆者はスイッチ版をプレイしました。

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LOST EPIC(ロストエピック)ってどんなゲーム?評価と感想

各エリアが繋がった広大なマップを、
徐々に探索しながら踏破エリアを広げていくことでゲームが進む、
2Dアクションゲーム。
メトロイドヴァニアとも呼ばれるジャンル。
ただし本作はメトヴァニでよくある、
各地に移動やアクション要素が拡張されるアイテムなどが置いてあったりはしない。
複数のルートのうち好きなエリアから探索できるほどの自由度ではなく、
概ね最初のエリアから順番に攻略していくのが自然な作りになっている。

ストーリーは、
神とその庇護のもとに暮らす神民たちから虐げられ、
「殲民」とされた人々の中から立ち上がった、
「騎士」と呼ばれるプレイヤーによる神への反逆、といった内容。
6柱存在する神々を倒すために各地を奔走する。

2D探索アクションではあるものの、
ダークソウルやエルデンリングに代表されるフロム作品の影響を受けており、
成長システムやNPCのイベント進行などに同じ匂いを感じる。
2D版ダクソと言われるような作品は本作以外にもいくつかあるが、
それらをイメージしてもらうと分かりやすい。

アクションゲームとしては、
「シンギ」と呼ばれる様々な技を組み合わせて繰り出すのが楽しい。
シンギは片手剣A、片手剣Bなどの武器ごとに異なったものが設定されており、
装備して一定回数使うことで習得したシンギは、
違う片手剣に持ち替えても使えるようになる。
なので色々な武器を鍛えて違うものに進化させながら、
沢山のシンギを収集して自分なりに組み合わせて各ボタンに割り当て、
使いやすいコンボを考えるといった面白みがある。
片手剣Aを2本作製すると同じシンギを2枠分習得出来たりもして、
このあたりもユニーク。
極端な例だと、キャラが上昇するシンギを何枠分も習得して、
疑似的に空を飛んじゃったりできる。
片手剣以外にも大剣、弓、魔法的な武器であるガントレットなど、
種類も豊富で武器ごとのシンギの数も多いと感じた。
シンギは使い込むと性能が少し強化され、
シンギ2個を消費して作成できる奥義といったものも存在する。

難易度に関しては、
個人的にはそれほど難しいものではないと思った。
成長要素のあるゲームなので、
しっかり武器と防具を鍛えて自身の能力値も成長させつつ遊べば、
各地の雑魚敵、ボス戦も結構ゴリ押しで何とかなった。
シンギ集めが楽しくてじっくり鍛えたのもあって、
序盤~中盤までのボスは大体初見で突破出来ちゃったレベル。
難易度設定は後から易しく調整も出来、
各地の石碑を使うことで逆に難しくも出来るようになっている。

ボリュームは十分に多いと言えると思う。
それなりに武器を作成してシンギ集めをしつつ、
用意されたサブクエストなども達成しながら遊べば、
30時間前後はかかるんじゃないだろうか。
シンギやアイテムを持ち越して敵が強くなった2周目ニューゲームや、
クリア後のダンジョンなども用意されている。

グラフィックとBGMは共に良い。
操作キャラの見た目が変えられるボディが各地に落ちていたり、
帽子や髪飾りなどを作って付けるとグラフィックが足されるのも、
細かいながらもいい要素。
ロード時間は全く感じず快適。
ただし他のレビュアーと同様、UIに不満を感じた。

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不満点や問題点など

まず上に書いたUIの不満点から。
装備、所持アイテム、受注クエストなどの項目を、
LボタンRボタンで左右に1個ずつずらして切り替えるメニューが使いにくい。
項目が多いので目的の画面に行くのにLやRを何回も押す必要がある上、
次の項目がなんなのか隣のものしか表示されないので覚えにくい。
項目が少ないゲームならこの方式でも良かったかもしれないが、
ステータス(装備変更)、アイテム、所持素材、所持装備、
所持シンギ、受注クエスト、図鑑、マップ、システム変更、
なんとこんだけあるという……
ドラクエ方式のメニューにするだけでも全然違うし、
このままやるとしても、
マップは1ボタンで呼び出せるのでここに入れる必要を感じないし、
アイテムと素材と装備は圧縮できたはず。

そしてこのゲームのキモであるシンギに関して、
どの武器でどのシンギが習得できたのか後から確認できないのがおかしい。
厳密に言うと、例えば片手剣Aを使ってシンギAを習得すると、
片手剣Aにカーソルを合わせても「習得済み」となってしまい、
なんのシンギが付いていたか分からなくなる。
もう1本片手剣Aを作る画面にすることでしか確認できないのだ。
なのでA→B→C→Dと片手剣を各シンギを習得しながら進化させ、
いつかのタイミングで同じシンギがもう1枠欲しいと思ったとしても、
あれ、どの武器で習得できたっけ……と忘れていたら確認できない。
Cになんのシンギが付いていたか確認するためには、
Bをもう1本、もしくはシンギ習得前のCをもう1本持っていないとダメということ。
アイテム図鑑や武器進化派生ツリーでも確認できないので質が悪い。
手っ取り早く調べるなら攻略サイトを見るしかない。

次に、各地に点在する女神像をワープできるようになる能力
(いわゆるファストトラベル)があるのだが、
これがゲーム中通過点で必ず取得できるようになっていない。
同じく武器を鍛えるための主な素材である、
玉鋼の生成が出来るようになる能力なども、
きちんと探索しないと取れないようになっている。
どういうことかというと、
人によっては先入観などで見逃すと、
各地の移動や武器の強化がしづらいまま、
長くプレイすることになるかもしれないということ。
それほどいりくんだ場所にあるわけではないが、
やろうと思えば現在のエリアの攻略を差し置いて、
割とどんどん先のエリアに行けるゲームでもあるので、
このあたり必須級の能力は道中強制入手でも良かったと感じる。

同じく終盤で各地のクリア済みエリアが再探索が必要になるタイミングと、
未入手のアイテムがマップで分かるようになる能力の入手タイミングが、
同時なのも気に入らない。
先に再探索を終えた後にマップにアイテム表示の能力を取った場合、
かかる時間と徒労感に雲泥の差が生じる。
こういうのは少し前のタイミングで能力の方を強制で取らせ、
さぁ今までのマップを見てアイテムが残ってるところを探索してみてください、
とやるのが親切というものだろう。

アクション面に関しては、
ダメージを受けている最中に武器スロット切り替えボタンを押しても、
受け付けてくれないことに若干のストレスを感じる。
更に言うとこちらの攻撃やシンギ使用中に押した場合も、
モーション後でいいので切り替えて欲しかった。
このゲームは装備武器とシンギをボタンに割り振ったセットを2種作って、
1ボタンで切り替えながら戦うことが出来るのだが、
攻撃中や被ダメージモーション中は切り替えることが出来ない。
仕様と言われればそれまでだが、
そもそもが人間の指とボタンの数、
枠の表示場所が足りないことなどを補うための2スロットでもある
(そういう面があると筆者は思っている)ので、
これを切り替えられる状況を限定されるのが直感的な操作という点でよろしくない。
押した、変えたと思ったけど切り替えられてないという状況が気持ち良くないと思うのだ。
あとはシンギのクールタイムの表示が微妙に見にくい。

UIの問題とも合わせてあと一歩、
プレイする側の立場になれていないと感じる点が結構あるのが非常~~に惜しい。

以下はごく個人的な不満。
釣りや料理、栽培のシステムが面白くもないし面倒くさいだけで正直要らない。
シンギを収集して組み合わせて戦っているだけで楽しいので、
余計な作業をすることで回復アイテムや強化素材が手に入りやすくなるのは嬉しくなかった。
バリバリ戦ってれば他が賄えるシンプルな感じにしたほうが良かったと思う。
そもそも回復アイテムに関しては序盤でシンギのヒールを2~3枠作ると、
アイテムで回復する必要もあまり感じなくなるので、
ますます料理と釣りが要らなくなる。
強化素材が手に入りにくいという意見も、
実は鉄鉱石とかが掘れるエリアを覚えておいて、
こまめに女神像からワープして戻って取ったりするとだいぶ違うのだが、
それに気づいてもちょっとした一工夫と思うか、
めんどくさい作業と思うかは人によるだろう。
まぁでももっと強化素材は手に入りやすくして、
いっぱいシンギ集めやすくした方が、
色々な武器に手を出すことによる面白さは増すかもしれない。

他のレビュアーの意見に割と見られる、
弓ゲー過ぎるという点については、
確かに弓は強いとは感じるが、
ただ接近戦でガシガシ殴るのは普通に楽しいし、
それで難しいともこちらが弱いとも感じなかった。
筆者が上手いと言いたいのではなく、
きちんと鍛えて戦えば多少殴られても平気と言いたい。
むしろ前方からの攻撃がずっと防げる、
カット率100%の盾を入手した後の盾ゲー無敵感の方がある。
敵の多段攻撃ですぐやられるという意見に関しては、
一部多段攻撃の火力が高い敵は存在するが、
まぁこんなもんじゃないか……?
割と終盤だが被弾モーションを中断できる能力とかも取れる。

あとは、終盤になるまでは、
各地の神を淡々と倒すのでストーリーが薄いと感じるくらい?
6柱のボスの声がみんな同じ?なのに加えて(なので個性や魅力を感じにくい)、
セリフがつまらないのか読み方の抑揚が不自然で上手くないのか、
筆者が下手で必死で戦ってて聞き取れないせいなのかそれとも全部なのか、
ボス戦があまり盛り上がらないなとは思った。
まぁでも大作でも最後にイスにふんぞり返って終わり、
あとは想像で補完してください~みたいな物語もあるしさ。
インディーゲームのアクションゲームのストーリーとしては、
よくあるけどそんなボロクソ言うもんでもないという感じ。

あとは申し訳程度にほんの少し二者択一のクエストなどがあるのも嫌だった。
こういうのはソウルシリーズに引っ張られなくていいと思うけどどうでしょう。
アイテムとか強さ引き継いで周回できるから取り返しがつかないもんでもないけど、
トロフィーとかの為にバックアップ取ってやり直しちゃう層だっているんだし、
こういう要素って要るかな~とも思う次第。久々にこれ張っとこ。

まとめ

ゲームの大まかな紹介や良かった点より、
不満点の行数のが多くなっちゃったんですが、
夢中で長時間続けて遊べたし楽しかったゲームでもあります。
値段の安さを考えると、
いっぱい詰め込んで作ってある良いゲームだと思いますね。
面白いゲームにしたいという思いも伝わってきます。
同じ開発会社が今後作った似た雰囲気のゲームを遊んでみたいかと問われたら、
イエスとは言える感じ。
そんなゲームでした。

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