【レビュー】サムライブリンガー 無双系+ローグライク要素

サムライブリンガーのレビュー 評価、評判や感想をクリア後に記述 ゲーム

サムライブリンガーは、
大量の敵を爽快に薙ぎ倒していく「無双」系要素に、
ローグライク系の要素を足したアクションゲームです。
マインクラフトに代表されるボクセルアートのグラフィックで作られています。
Nintendo Switch、PS、PCで発売され、
筆者はスイッチ版で遊びました。

発売直後は他のゲームをやっていたので興味は湧きつつもやりませんでしたが、
最近ふとセールで買ってみたらとても楽しくプレイすることができました。

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サムライブリンガーってどんなゲーム?評価や感想

アマテラスに下界へ追放された神様であるスサノオが、
そこで出会うも攫われてしまったクシナダを取り戻そうと、
ヤマタノオロチを退治するために戦うという話。
日本神話がベースになっている。
ストーリーはダンジョンに突入するための動機程度の量で、
始めと終わりが作ってあるだけの簡素なもの。

一度は敗れたヤマタノオロチに勝つために、
古今東西の日本の歴史上の人物と戦い、
その技を学ぶことで己を強化していくという「試練」をアマテラスに課される、
というのがこのゲーム独自の内容。
戦国時代をメインに、
奈良や平安時代から果ては新選組までわんさかと敵が登場し、
スサノオに戦いを挑んでくる。

本作はローグライク要素があるゲームで、
挑戦する度にダンジョンの形が変わる、
やられると装備を失って最初から、
という二つの点が主にそれに該当する。

ただし成長要素に関しては恒久的に強化されるものも多い。
ゲーム中に指定された行動の積み重ねにより特定項目をアンロックすることで、
スサノオの各種能力値が強化される、
いわゆる実績解除的な「武功」システムと、
後述する「戦技」と呼ばれる攻撃方法を作り出すための巻物アイテムは、
やられても初期化されない。
ゲームの難易度自体もあまり高くなく、
RPG的な成長要素があるので、
コツコツと続けていけばそれほど苦戦せずにいつかはクリアできるものになっている。

通常の戦闘エリアには主に、
膨大な数で湧き出てくるが非常に弱い「足軽」、
やや強めで宝箱を開けるカギなどを持っている「物頭」、
固有の見た目で強力な「猛将」という3種類の敵が存在する。
猛将の中にはあまりの強さに初めは太刀打ち出来ないものも居るが、
戦うのを避けて次のエリアに進むことも可能で、
それとは別のボスに関しても、
ラスボス以外は勝てないと感じたら次のエリアに撤退することも出来る優しい仕様。
ボスを延々先延ばしにして武功で自己強化も出来るが、
スサノオのダメージ許容量であるHPだけは、
新しいボスを倒す度に上限が増えるようになっている。
時間が経過するほどに周りの雑魚や猛将が徐々に強化され、
こちらがやられると強化された敵も元に戻る。

雑魚敵がわらわらと大量に出るのと、
それを一撃ごとに吹き飛ばして倒していく本作は、
まさにコーエーさんの「三国無双」などでお馴染みの、
「無双系」ジャンルと言えるだろう。
シリーズを重ねるごとのマンネリ打破のために他のアニメキャラにガワを変えたり、
工夫はしているものの「草刈り」と揶揄されたりもするジャンルではある。
しかしさすがに1ジャンルを築いただけはあって、
やっぱり手軽に爽快で面白い。

1回クリアするだけなら10時間前後あればいけそうだと思うが、
筆者は各要素をだいぶ遊び尽くしてから初回クリアしたので、
実際はもっとかかるかも。
収集要素をコンプリートしようとすると20~30時間かなという感じ。

値段が1000円程度とお安いのに、
面白さ、満足感は値段以上に大いに感じられた。
楽しかったです。

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戦技を組み合わせて自分好みの攻撃方法を構築

敵を倒すと、斬り下ろし、突き、袈裟斬りといった「戦技」が使えるようになる、
巻物を落とすことがある。
これらは単体で各種ボタンに割り当ててから押すとその名の通りの攻撃が行われるが、
組み合わせて合成して割り当てることで様々な攻撃方法に変化する。

戦技には敵を直接攻撃するものの他に、
攻撃時に武器が大きくなる「拡大」や、
ヒットする数が多くなる「五月雨」など、
単体では使用できない補助的な効果を持つものもたくさん存在する。
これらを組み合わせて登録すると、
デカい武器で多段ヒットする突きが出せたりという具合。
更に特定の組み合わせを見つけて登録すると、
攻撃モーションが大きく変化することもあり、
これらを試行錯誤して戦っていくのが楽しい。
同じ戦技の組み合わせでも、
刀、槍など持っている武器の種類によってモーションが変わる。
一度に合成できる戦技は武功によって増やしていくことが出来る。

同じボタンを連続で押した際に異なる戦技を発動させる、
コンボ的な動きを作成したりも可能。
こちらも武功によって連続攻撃の数が増やせる。

猛将たちの細かい演出や武具などのコレクション要素

登場する敵の中でも特に強力な「猛将」クラスに属する敵は、
登場時や倒された際に一言ずつコメントする。
ちょっと「くにお君」ぽさを感じて懐かしくなった。
膨大な登場武将が居るにも関わらず、
これがキチンとその人物を表す適当なものになっていて、
歴史や特定の時代が好きな人には特に楽しめるものになっている。

猛将を倒すと彼らは装備していた武具を落とし、
それらにはスサノオを強化する特殊能力が付いていることがある。
最大8カ所装備することが可能になり、
大量にある能力を取捨選択してスサノオを強化するのも楽しみの一つ。
鍛冶屋で合成することで能力の付け替えや、
武具自体の強化も出来る。

また、一度撃破した猛将は、
休憩拠点ともいうべき場所に像となってコレクションされ、
ゲーム開始前や道中で立ち寄り、
像を調べることでその猛将の見た目と設定された戦技を真似ることが出来る。
戦技はオリジナルのスサノオと同じようにカスタマイズも可能。
沢山の猛将を倒して収集欲を満たしつつ、
色々な猛将に着替えることで、
特殊なモーションの攻撃が出来る戦技の組み合わせを探るという遊び方が面白い。

猛将の見た目も史実を割と細かく意識したものになっていることが多く、
お気に入りの見た目に好きな特殊能力を付けて装備したり、
見た目にもこだわれる。

問題点や不満点

それほど多くは感じなかったがいくつか。

やられた後に再出発した際の、
戦技の組みなおしが割と面倒という方は結構いるかもしれない。
特定の組み合わせを保存しておく機能はあるが、
道中拾うお金を消費してアンロックしてやる必要がある。
序盤は猛将に着替えて、
そのまま戦うか少し弄って使うのが手軽でいいと思う。
前回やられた際の戦技を引き継ぐ、みたいな設定が出来たら良かった。
あと拠点内では猛将に着替えることしかできず、
戦技のカスタマイズをしたい場合は拠点から出て、
時間経過が発生するダンジョン内に移動しないとダメなのも地味に惜しい。
システム的に修正が難しかったのだろうか。

もう一つ。師範という先生キャラに、
道中で見つけて話しかける度に冒険のヒントを教えて貰えるのだが、
任意で話しかける上に内容はランダムなのに、
かなり重要なことも偶に教えてくれたりするので、
プレイヤーによってはそれに気が付くのが遅れたりする。
言われたことしか気づけない受動的な方は特に、
もっと早く序盤にコレは教えてくれたらいいのに……となる部分があるかも。

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