アーマードコア6(ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON)を、
ゲームクリアまで遊んだのでレビューを書きました。
ダークソウルなどのソウルシリーズやエルデンリングと言った、
高難易度ゲームで有名なフロムソウトウェアさんが送る、
10年ぶりに復活したロボットアクションゲームシリーズの最新作である本作。
「ソウルライクではない」とのインタビュー記事などもあったようですが、
うーん、他のレビュアーでも言っている方が多いように、
ロボットゲームの皮を被った「アーマードコアソウル」感も大いに感じました。
PS4と5、XBOX、PCで遊べます。
筆者はプロですらないオンボロPS4で遊びました。
アーマードコア6ってどんなゲーム?評価や感想など
まずは両腕と両肩に積む好きな武器を決め、
頭と胴、腕、脚部の4カ所を好きなパーツでロボットを作り、
機動力を決めるブースタ、
得意な射程を決めるFCSというパーツ、
搭載可能なパーツ量や自機の動かしやすさにも関わるジェネレータを選ぶ。
そうしたら各種ミッションで課せられた依頼をこなしたり、
ボスを倒したりボスを倒したり、ボスを倒したりするゲームだ。
頭を使ってこなす戦術的なミッションもあるにはあるが、
難易度の関係でボスと戦っている割合が多い。
ミッションで得たお金を使って、
ショップでパーツを買ってカスタマイズして物語を進めてを繰り返す。
一度クリアしたミッションは好きな時にリプレイ出来るし、
買った値段と同じ額で売却が出来るので金のやりくりはシビアではない。
ミッションクリアの手際の良さを現したスコアアタックもあり、
全部をSランクで埋めるようなやり込みも可能。
ロボット操作はキビキビと動かせて楽しい。
精密な照準合わせは必要なく、
大まかに敵を狙えば勝手に敵をロックオンしてくれる。
その後はあまり視点のスティックを触る必要が無くなるのだが、
ロックオンの起動と照準の追従の仕様に少しクセがあるかな?という感じ。
ターゲットロックした後はスティックを動かすと、
むしろその間はロックが外れるので注意が要る。
ちなみにターゲットロックに頼らない手動でのエイミングも後に可能になる。
何発も攻撃を当てて衝撃を蓄積させ、
少しの間だけ行動不能で停止させるスタッガーと呼ばれる状態異常に、
自分はならないように、敵はそうなるように戦うのが基本。
スタッガーに陥っている間は被ダメージが増す。
このスタッガーシステムに賛否あり、
衝撃値の高い武器の有用性ばかりが高くなってしまっているとの意見も。
筆者は一部武器の不遇は認めつつも、
動きにメリハリも出るしそんなに嫌いではないかなと思った。
ボス戦の前は大概チェックポイントがあって、
やられても直前からやり直し出来る。
オンボロPS4でもリトライ時のロードはまぁ、
許せる程度の長さなので、
PS5やPCだともっと快適なのではないだろうか。
少しゲームを進めるとオンラインで対戦も可能になる。
1体1と3体3が選んで遊べる。
ただ、少しやっただけの筆者としては、
やや大味でおまけの域を出ないかなという感じ。
プレイヤーのランク付けとかもないので対戦そのものを楽しむ以外のモチベもないし、
上手い人と下手な人がごちゃ混ぜで戦うことになる。
1ボタンでクイックマッチングみたいなのもないので、
自分でマッチの為の部屋を立てるか、
誰かの部屋を探して入る必要があるので少し時間がかかる。
(追記 アプデでランクマッチが追加された模様。
アプデ情報を見た感じだと、
クイックマッチが無くてダルいのと合わせて対戦のシステムは良くなったのかもしれない。
筆者は触ってないので何も知らず)
筆者がゲーム本編を大概遊び尽くして満足した後に対戦をしてみたからかもしれないが、
これをやるなら対戦をメインに作られたゲームを遊んだほうが楽しいかなーという感想。
対戦目当てで買う程のものではないと思う。
協力プレイミッションとかがあったらやってみたかった。
かなりの高難易度……こんなのアーマードコアじゃない?
Steamレビューを覗いてみると、
あまりの難しさにこれはアーマードコアではなく、
ロボゲーの皮を被っただけのソウルライクだ、
と憤慨している方が少なくない。
ソウルライクとは今作アーマードコア6を作っているフロムソフトウェアさんの、
代表作ともいうべき超高難易度3Dアクションゲーム、
ダークソウルを始めとしたシリーズに雰囲気が似ているよということ。
ソウルシリーズがウケた後の10年ぶりのアーマードコアだったため、
作風がソウルシリーズに寄ってしまったことを彼らは嘆いておられるのだ。
筆者はロボットを弄るゲームは好きなものの、
アーマードコアシリーズは初参戦。
なので過去作との比較は出来ないが、
今作単体を遊んだ感想としてはやはり、
ソウルシリーズに似た感触はある……というか、
ロボットソウルやんとは思った。
少し話題になった初戦のヘリコプターについても、
もしかしたら1時間以上戦っていたかもしれない。
その後のボスたちも撃破に数時間費やしたヤツもいる。
もちろんアクションゲームとして楽しんではいつつも、
ストレスを感じながらリトライしていた部分があったのも否定できない。
取りあえずヘリ出す位置は間違えてると思う。
好きなパーツと武器で戦うのではなく、
戦うボスに適したパーツや、
明らかな強武器を見つけて戦うバランスに感じるという意見にも同意する。
実はボスの動きをちゃんと理解すれば意外と色々な武器で戦えるとも後になって思うのだが、
そこまで熟達するのに必要な時間が多かった。
筆者の今作を進めるモチベーションとなったのは、
新しいパーツの性能や武器の挙動を見てみたい、
増えたパーツを沢山手に入れてガチャガチャ選んで遊びたい、
次第に魅力が出てきたキャラクターたちの行く末を見たいといった部分も大きかった。
そういう面白さだけを期待して、
高難易度なんか必要なかった人には評判が良くないのだろう。
だからと言ってあまりにも歯ごたえが無かったらそれはそれでつまらないだろうし、
人それぞれであるリトライ耐性が低くて限界を突破した人が怒っている訳だし、
設定が難しいところではある。
ロボットが嫌いではなく、ソウルシリーズを楽しめた人にはおススメできると思う。
ちなみにソウルシリーズよりもストーリーをぼかした部分が少なくて、
ちゃんと描いてあると感じた。
キャラが立っていてストーリーの先が見たくなる
燃料や食料といった多目的用途に加え、
自己増殖したり他にも驚くような特性を持つ物質である「コーラル」を奪い合って争う、
いくつかの企業や現地に住む勢力とそれに雇われる傭兵たちの物語。
いずれにも属さず独自の思惑を秘めて暗躍するハンドラー・ウォルターの下で、
その手駒となって各勢力の傭兵として戦う「621」なる人物が主人公。
621は他の多くの傭兵と同じくアーマードコアと呼ばれるロボットを操って戦い、
金さえ積まれればどの陣営にも雇われる。
ミッションが終われば先ほど敵だった陣営に加勢したりも日常茶飯事だ。
ウォルターの為に名前を売って自身の影響力を大きくすることが目下の目標となっている。
本作ではキャラの立ち絵などは基本的には存在せず、
台詞から受ける印象などで姿を想像するしかない。
しかしその割には各キャラが与えるインパクトが強くて印象に残るのだ。
まず物語の序盤から登場する相棒ポジのエアちゃんが、
基本はクールで機械的でありつつも偶に見せる茶目っ気やあざとさが可愛い。
そして各勢力に属する面々も曲者ぞろいで面白い。
アリーナと呼ばれる場所でデータを用いた仮想戦闘を行い、
再現された彼らと戦うことでその生い立ちや性格などを知ることも出来る。
ただしゲームを始めたての頃は、
各陣営の結構な数のキャラクターがポンポン出てくるので、
最初はあまり把握できずになんとなく進んでしまうかもしれない。
アリーナを進めて登場人物の背景を知っているかどうかや、
マップ内に落ちている情報ログを最終的に網羅するかどうかでも、
物語への理解度が違ってくると思う。
周回プレイ時には思い入れのあるキャラも増えているはず。
過去作品をやっていなくても全く問題ないが、
やっているとおなじみの武器やキーワードなどでニヤッと出来たりする模様。
周回プレイが結構楽しい
本作は道中の一部のミッション選択によってルートが変わるマルチエンディングなのだが、
異なる結末や2周目以降限定の登場パーツや追加ミッションが気になって、
結局3周ゲームを遊んでしまった。
なので満足感はかなりある。
どの結末を選ぼうか迷ってしまう程のキャラクターの魅力もあった。
そしてルート選択については、
以前選ばなかったミッションや選択をしていけば、
自然と全ての展開を見られるようになっている親切設計なのでそこも遊びやすい。
1周目は高難易度もあって誰でも大体15~20時間程度はかかるボリュームだと思う。
しかし各種ボスの動きを覚えた後の2周目、3周目はそれより大幅に減って、
丁度周回が苦にならないくらいのいい塩梅の長さに感じたのだ。
武器も全て引き継いで遊べるので、
以前は苦戦したはずのボスをうまくいなしつつ、
当時持っていなかった武器を試しながら遊ぶのが楽しかった。
周回突入前に遊べたミッションはいつでもリプレイ可能でもある。
問題点というか、こうしてほしかった希望
よく言われる「むず過ぎ!!アーマードソウル!!」以外の、
こうだったら良かったなーみたいな個人的意見。
まずはマップ内の探索について。
各ミッションのマップ内にはいくつか物が落ちている場合がある。
情報ログと呼ばれるストーリーの補完をするものか、
隠しパーツであるかのどちらか。
両方見落としたくないものなのだが、
1つのミッション内に複数ある時もあれば全く落ちていない場合もある。
このミッション内にはこれだけのものが落ちていますよというヒントもないので、
自力でやろうと思ったら各ミッションのマップ内を、
ひたすらしらみつぶしに散策する必要がある。
マップによっては普段戦わない位置まで行こうとするとだだっ広かったりして、
アイテムが有るのかすら不明なミッションで、
探す為だけに果てまで行ってみるのがしんどかったりする。
行ったのに見落としていたとかだと最悪。
筆者はこれが嫌で攻略wikiを活用させていただいた。
特定の敵を倒したときに得られる戦闘ログと呼ばれる収集物については、
リプレイミッション選択時に有無とコンプリート状況を知ることが出来るので、
マップ内の落とし物についても同じようにしてほしかったと思う。
後から取れなくなる収集物などは無いのでそこは安心。
次に戦闘時の会話が落ち着いて聞けない点が惜しいと感じたこと。
操作が難しくて必死になりすぎ、
せっかく熱いストーリー会話が展開されていても、
それを聞くどころじゃないことが多かった。
逆に全て聞き終わる前に倒してしまったりもある。
敵を倒す順番などでも会話が変化するので難しいかもしれないが、
何か後から落ち着いて聞ける要素があったらちょっと嬉しかったかも。
聞くことに専念する為にミッションリプレイをするのは可能。
後はチェックポイントからリトライ時に機体構成を弄れるのを許容しているんだから、
いっそその場でショップに行けても良かったと思うこと。
ショップに行く前に一度ミッションを抜けると、
チェックポイントはリセットされてしまう為。
最後に、単純に被ダメや与ダメが普通と違うような、
イージーモード設定とかがあっても良かった気もする。
そうすれば一部からの不評は避けられたのではないか。
アップデートで序盤の難敵が少しマイルドに
ゲーム序盤の数体のボスの難しさが多少緩和された。
まだこの先も武器のバランスなどは色々と弄られるとは思うが、
まずは難しすぎという一部の人の苦情に多少配慮し、
序盤でゲームを投げて終わってしまう人を減らすべく調整した模様。
更に豆鉄砲と揶揄されていた実弾ライフルやマシンガン系の武器の一部の、
威力などが上方修正されたことで使いやすくなった。
初期装備ライフルが僅かだが強くなったことで初戦のヘリも多少マシになったのではないか。