ロマサガ2リベンジオブザセブンをクリアまで遊びました。
聖剣伝説3のリメイクの出来から評判が良かった、
Xeenという下請けの会社が作ったので期待していた本作。
原作愛に満ちた素晴らしいリメイク作品になったと、
他の多くの方々と同じ感想を持ちました。
Nintendo SwitchとPS、PCで遊べます。
筆者はスイッチ版で遊びました。
ロマサガ2リベンジオブザセブンってどんなゲーム?評価や感想
以前にスーパーファミコンで発売された、
サガと名前に付くRPGシリーズのSFCでの2作目、
ロマンシングサガ2をリメイクしたのが本作。
プレイヤーは世代交代を繰り返す度にキャラが変わる皇帝と仲間たちを操作し、
選択肢によって展開が変わるストーリーのなか、
帝国の領土の拡大と、
世界の平穏を脅かす存在に変わり果てた七英雄の討伐を目的とする。
フィールドをうろつく魔物に接触することで戦うシンボルエンカウント方式で、
最近は数が減ってきているコマンド入力型のバトル。
リメイクである本作からの要素としては、
敵と味方の行動順が横並びのアイコンで示された通りに展開するようになった事、
敵に武器種や属性などの弱点が設定され、
それを突くことで増えるゲージを溜めて放つ、
「連携」という名の行動順すっ飛ばし強力攻撃が実装されたことなどがある。
これにより多少は今風のゲームの戦闘っぽくなったものの、
基本的には懐古のおっさんが慣れ親しんだ普通のコマンド入力RPGだが、
今の時代に遊んでも古臭く感じにくいように、
上手く作り直してある。
サガシリーズの特徴ともいえる、
戦闘中に通常攻撃や特定の技を使っていると、
突如新しい技を習得することがある閃きシステムは健在。
何度もポチポチ戦闘を繰り返すことを考えて、
大体の攻撃手段は短い時間で終わるように作ってある。
難易度はカジュアル、ノーマル、オリジナルの3種類から選べる。
SFCの原作はかなり難しめの調整になっていたので、
本作発売前からライトゲーマーにも遊びやすいモードの存在は、
頑張って宣伝していたように思う。
クリア後にさらに難しいベリーハードとロマンシングが解禁されるため、
やり込み勢にも嬉しい。
プレイ時間については難易度オリジナルを結構ガチガチに鍛えながら遊んだ筆者が、
クリア時点で70時間程度経過してしていた。
ここが楽しいよリベンジオブザセブン
・領土拡大の為に各地を旅する順番にはかなりの自由度があり、
またそれぞれで展開される物語はプレイヤーの行動によって変わる部分も多く面白い。
場合によっては失敗して領土にすることが出来なくなるパターンもあるが、
ゲームクリア不能になることは無い。
一部の能力値やアイテムを次のプレイに持ち越せる2周目引き継ぎ要素があり、
ゲーム2周目、3周目では1周目とは違うイベントを狙って遊んでみよう、
などの楽しみがあるし、遊びたくなる作りになっている。
・コツコツキャラの育成や、レアドロップのアイテムを集めるのが面白い。
キャラの種類ごとに固有の能力であるアビリティが異なり、
ゲームが進むとそれを戦闘回数をこなすことで付け外し出来るようになるので、
色々な仲間を使って遊び、気に入った種類の仲間を使い込むと愛着がわいてくる。
・キャラクターのモデリングが良い。
これにより気に入ったキャラを鍛える楽しさが何倍も増している。
おそらく変態(誉め言葉)が開発会社に居り、
彼らが本当に素晴らしい仕事をしている。
ここの会社は聖剣伝説3のリメイクの時もそうだった。
ちなみに町並みなどの背景グラフィックも生活感などが良く出ていたり、
遠景なども美しく作ってある。
この開発会社がVRなどで建物や風景を作る仕事もしているらしいので納得。
・BGMが原作から引き続き良い。
原作の音源に設定で切り替えられたりもする。
・原作をやった人が懐かしんだり、
作り手の原作愛を感じて喜べるシーンや作りが多い。
七英雄の戦闘時の登場シーンで、ドット絵時のポーズを再現してくれるのは話題になった。
原作で特に意味もなく特徴的だった町の人々もちゃんと残っており、
例えばティファールのビチグソ小僧もしっかり続投している。
バレンヌ国歌?熱唱男が壁にめり込んでくれればさらに良かったが、
SFC版未プレイの方々が何こいつ……ってなるから動かなくなったのかもしれない。
・昨今のキャラの外見とかにうるさく口出してくるアレとかコレとかも、
全く意に介さない姿勢にも好感が持てる。
不満点や問題点など
基本的には絶賛できる作りになっていると思うのだが、
細かい不満や問題だと思うところはある。
・原作よりは減ったと思うがまだマスクデータが多い点。
装備の、熱などの属性耐性は選択時にはっきり目に見える数値などでは示されず、
原作からの知識が無いと分かりにくい。
戦闘時の陣形を設定する際、
配置する位置ごとの狙われやすさなども攻略本などを参照しないと、
細かい違いが分からない。
これは装備や陣形を自力で画面とにらめっこしながら考える楽しみを、
若干削いでいると思う。
原作の時点でマスクデータがすごく多いゲームではあったので、
それに倣うなら仕方ないと考えたのかもしれないが、
個人的には原作からの良くなかった点の1つだったと思う。
・一部の装備部位や仲間が冷遇されたり贔屓され過ぎている点。
全身鎧や大盾系は使う価値が見いだせない程性能がショボかったり、
リマスターなどから追加された仲間たちの能力が頭一つ抜けた性能になりがちだったり。
追加で作った仲間は強くして使ってもらえないと……と考えるのは分かるが、
どのゲームでもこの考えでいい結果を生んでいるパターンが少ない気がする。
今作からの新規のプレイヤーにはただのバランスブレイカーだし、
既存のキャラに愛着を持っていた人が上位互換を作られてしょげたりだってある。
でもまあこのゲームに関しては程度はマシだとは思う。ドラクエ3のまもの使いってのがひd
・ストーリーのリメイクで追加で補完された要素については、
多少だが毛色の違いを感じて浮いているようにも思えた点。
具体的には七英雄の過去とかなんだけど……
悪いとまでは思わなかったんだけども。
書いた人が違うだろうから(多分)当然と言えば当然だけど。
河津さんの書いたり関わったりしたセリフとかって、
ぽつりぽつり、淡々としているところがありながらも、
必要な言葉はしっかり書いてあるという感じの印象があって、
そこに時々茶目っ気やユーモラスさがあったりもして、
独特の味とか心地よさがあると思うんだけど、
それと比べると若干だけど言葉選びがクドかったり、
かつ所々展開が拙いところがたまにある気がするというか……
まぁ懐古のおっさんが昔のが良かったって言いたくて思い込んでるだけかもしれない。
河津さんが監修してこれだったらごめんなさい。
ちなみに聖剣3のリメイクでの追加ストーリーも、
個人的には難があったと感じたので、
Xeenの良くないところが同じように出ちゃった……と言ったら怒られるだろうか。
(聖剣3は物語に関しては原作からして、
最後のつじつま合わせのあたりとかその他もろもろも結構適当だったと思うが、
追加ストーリーは輪をかけてアレだったというのが筆者の感想。
なのでここの会社は新しくストーリー書かすと良くないかもな、
という個人的なイメージが出来ちゃってるのかも)
・スイッチ版は町の出入りのロードがちょっと長い。
許容できない程じゃないけどまぁ長い。
PS4も長いらしい。ちなみに聖剣3も町の出入りのロードが長かった気がする。
・同じ種類のキャラクターは世代変わっても自動で装備記憶して付けてくれたらよかった。
・ドロップリングを取りそこねる可能性がある作りが不親切。
・リメイクに際して新しく描かれたキャラクターデザインは、
全体的にはすごく良いなぁ!と思っているんだけど、
最終皇帝男女だけ、キラキラの格好と妙にわさわさした髪型の印象のせいなのか、
ちょっとホストとキャバ嬢感が……
最後に長く操作するだけにケバさがまぁまぁきつい。
男は黒とか紫基調でゴツカッコよく、
女は原作の白っぽいマントに三つ編みとかが良かったなぁ。
今作の最終皇帝のデザインが問題なく好きな人はごめんなさい。
・最終皇帝女のヒョウ!終わりや!!とかの掛け声が気になる。
無難に聞こえるのにしといてよ……
でもこっちのが印象には残るのかな。
まとめ
開発スタッフ全員がSFC版を遊んで詳しい人たちばかりじゃなかったと思うんですが、
いったいどれくらいの原作経験者が上手く指揮したり、
原作を知らないスタッフもみんなで頑張ったりしたのか、
よくぞここまで原作愛のにじみ出る良い作品にしてくれたなぁという感想です。
スクエニのリメイク作品はここに沢山作ってほしいという意見も、
ネットで沢山見る印象ですが筆者も同じように思いました。
筆者もいずれは難易度ロマンシングで遊んでみたいと思いますが、
評判も良かったようなので何かしらのアプデにも期待して、
少し他ゲーで間をあけて待っておこうかな?とも思ったり。