Monster Sanctuary(モンスターサンクチュアリ)のレビューです。
発売からかなり時間が経っており、
評判がいいのでセールで購入したものの他ゲー優先で積んだままだったゲームです。
このゲームの開発チームが新作の開発に注力する前に感謝を込めてということで、
つい最近に最終と題されたアップデートがあったのを機に遊んでみました。
結論から言うととても面白くて、
タイミング的にも良い時に遊び尽くすことが出来たと思います。
Nintendo Switch、PS4、Xbox、PCで遊べます。
筆者はニンテンドースイッチ版で遊びました。
モンスターサンクチュアリってどんなゲーム?評価や感想
簡単に言うとポケモン風RPG+メトロイドヴァニア、という感じのゲーム。
メトロイドヴァニアというのは2Dマップ探索型ゲームを1ジャンルとした通称で、
各エリアを探索することで新しいアクションの解禁やボスとの戦いを経て、
それによって徐々に広大なマップの探索範囲が広がっていくというものです。
ゲームの一部の画像を見るとアクションゲームであるかのような印象を受けるものの、
辺りをうろつくモンスターに触れることで、
コマンド選択式による最大3対3のターン制RPGの戦闘が開始されます。
アクション要素と言えるのは、
ジャンプを駆使してフィールド内の足場などを飛び移っていくような、
アスレチック的な部分だけです。
頭を使って解くパズル的な謎解き要素があるエリアもちょこちょこ出てきます。
メトロイドヴァニアの面白さである新しいエリアを踏破していく感覚は、
アクションゲームではなくとも十分に味わうことが出来ると感じました。
捕まえられるモンスターの新顔がどんどん増えていくのも、
次のエリアに進みたくなる要因の一つです。
主人公はモンスターを捕まえて使役するモンスターキーパーの駆け出しで、
行く先々で出てくる新たなモンスターを捕まえてはチームの編成に頭を悩ませ、
ポケモンマスターならぬキーパーマスターとなることを目指します。
モンスターキーパーとしてのランクを上げる為には、
モンスターの中に居る一際強い力を持ったチャンピオンと呼ばれる個体を倒す必要がありますが、
ここ最近のチャンピオンの異常な現れ方に不穏なものが感じられて……
といった感じでストーリーが展開されていきます。
物語はベタかつ王道の展開と言いますか、
特筆するような驚きと感動、みたいなものはそれほどありません。
つまらないわけではなくゲームを進める動機の1つとして十分な程度。
外国の開発チームのゲームですが翻訳の質は高く、
翻訳特有のやや不自然な言い回しなどもほとんど感じられませんでした。
BGMは結構よかったと思います。
ボス戦ごとに割と豊富な種類が用意されていたなと思ったし、
区切られたマップ固有のBGMも悪くなかったです。
ここが特に楽しくておすすめだよモンスターサンクチュアリ
強いポケモン弱いポケモン そんなの人の勝手~というような名言もありますが、
このゲームに明確に弱すぎるモンスターは居ないと思います。
ゲームを進めながら気に入ったモンスターを探し、
その1匹を中心にして相性の良い2匹を考えてパーティを作るのが楽しい。
モンスターの種類ごとにスキルツリーが固有で用意されており、
その数は100匹を超えます。
スキルツリーを眺めてモンスター同士のシナジーを考え、
あれこれ試行錯誤するだけで時間が経つけど楽しい。
更に装備させる武器やアクセサリーなどで好みの強化を施せたり、
ゲームが進むとライトシフト、ダークシフトという、
各モンスターどちらか片方を選んで新たな能力を持たせられる要素もあります。
モンスターキーパー同士の戦いでは、
3対3で1匹やられるごとに手持ちのモンスターを補充する形の、
計6対6のキーパーデュエルという戦闘もあります。
加えて通常時でもスタメンが相性の悪いモンスターと対峙した時の為に、
6匹程度は戦力として育てていく必要があるのですが、
使えそうだと思ったモンスターの卵を孵化させると、
すぐに1軍と同じくらいのレベルで加わってくれるので色々と試しやすいのも良いです。
ある程度マップの探索に自由があり、
訪れた順番で徐々に敵が強くなっていくシステムなので、
気が向いた場所から遊んでいけるのもいいところ。
やり込み要素も数々のアップデートを重ねて相当な量になっています。
ゲーム本編のラスボスの他にも、
伝説に名を連ねるモンスターキーパー達との闘いやアプデでの追加エリアの探索など、
ボリューム満点です。
筆者が図鑑を完成させるのには50時間程度かかったと思います。
ゲームを少し進めると戦闘中のアニメーションが長いと感じると思うので、
オプションで速度を変えましょう。
そして個人的には、RPGにありがちな取り返しのつかない要素がほぼないのが最高。
手順を間違えると入手不可能なモンスターやアイテムなどはありません。
レアアイテムやモンスターも、使うとランダムなアイテムが手に入るガチャ的アイテムで、
あとから入手可能になっています。
ゲーム開始時に選ぶお供のモンスターで、
物語のナビゲート役が決まるのだけが変えられないくらいか?
問題点
まずはマップ踏破のアクション要素の中に、
要求されるスピードやジャンプの踏切りタイミングなどに関してシビアなものが結構ある点。
大概は対応したモンスターを利用したアクションを使えば簡単で、
ストーリーを進めるだけなら詰まるような点は無いのですが、
脇道の宝箱などを取ろうとするとかなり難しいものもあります。
メトロイドヴァニアの要素が合わさっているとはいえ、
これは賛否が分かれるところだと思います。
何度も落下と登りなおしを繰り返して「もぉぉぉぉ!!」みたいなのが有るってことです。
謎解きパズルに関しても好き嫌いが分かれそうですが、
まぁRPGにちょっとした謎解き要素はよくあるものですので何とも言えず。
次にこれはニンテンドースイッチ版だけかもしれませんが、
ジャーナル(要するにモンスター図鑑)の画面を開くとかなり重いこと。
ゲーム終盤になるにつれて重さが増したようにも思います。
何度か文字表示がおかしくなって再起動したりしました。
通常の移動時や戦闘時などもカクカクしてしまうこともあったり。
個人的にはゲームにならない程のストレスは感じませんでしたが、
耐性がない人は他のハードでのプレイも検討してください。
Steamレビューなどでは重いといった感想がとくに見られないので、
ハードの性能や最適化の具合なのかもしれません。
図鑑の力の入れようも結構なもので、
読むだけでも面白いんですけれども。
最後に個人的に特に残念だったのが、
フェアリーやマーメイド、サキュバスなどといった紳士向けモンスターが居ないこと。
これは期待しつつ図鑑完成までやり込んで、
結局いないと理解した筆者はかなりガクッと来ました。
顔までキツネの女狐(強い)は居たけどそういうことじゃねぇんだ。
人型甲冑騎士のモンスターとかは居るのになぁ。
総評
メトロイドヴァニアとモンスター育成系ゲーム、
両方好きな人には特に遊んでほしい良作です。
スキルツリースキーにもおすすめ。
もともとの値段が安い上に、
セールも高頻度でやってる印象があってさらにコスパ抜群。
筆者はこれを始めたときに3日程度まとまった時間があったのですが、
メシ以外ずっと遊んじゃったくらいには面白かったです。
冒頭にも書きましたが、アップデートも出尽くしたようなので、
まだ触っていない人は今こそ遊んでみてはいかがでしょうか?