天穂のサクナヒメのレビュー 評価と感想をゲームクリア後に記述

天穂のサクナヒメレビュー記事画像 みんなで縁側に ゲーム

稲作ゲーという異色さと、
熱意のある作りこみで評判になった本作。
アクションパートと米作りパート、
それぞれのレビューを書きました。
購入を迷っている方は参考にしてください。

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サクナヒメってどんなゲーム?

天穂(てんすいと読む)のサクナヒメと聞いて、
どんなゲームかすぐに分かる方はそれほど多くないかもしれません。

ですが田植えゲーム、米作りゲームと聞いたら、
あー、あの少し流行ったやつね!
なんて思い出す人もいるのではないでしょうか。

米作りとアクションが融合したこのゲーム。

発売された当時、余りに緻密に考えられた米作りのシステムに、
現実の米作りのサイトを参考にしだす人まで現れました。
そしてその工程のリアルさにあっという間に話題となった、
文字通りでもある「神ゲー」なのです。

このゲームからは、製作者のゲーム製作に対する情熱や愛が、
これでもかというほどに伝わってきます。

パッと聞いたら手を出しにくい「米作りゲーム」ですが、
それを如何にプレイヤーに上手く伝えて楽しんでもらうか。
楽しさは多くのプレイヤーに伝わっていると思います。

もしもそれでも米作りが合わないプレイヤーがいても、
アクションパートに専念できるように、
他のキャラ任せにもできます。押し付けられたりしないです。
極論ですが主人公は寝ているだけだって米作りは終わるのです。

そしてアクションゲームパートとの違和感のない融合。
どんな層にも受け入れられやすいように、
気持ちのいい操作性はもちろん追及してあり、難しければ難易度変更も出来ます。

ゲームの中からも、発売後のアプデ対応からも、
随所にプレイヤーの為に心を砕いた形跡が見てとれる。
素晴らしいゲームです。

「これがインディーゲームだとは思えない」なんて、
そんな誉め言葉は相応しくない。

製作費かけちゃったし納期来ちゃったし仕方なく売り逃げようという出来のゲームが、
比較的ビッグタイトルの中にも存在するような昨今です。

2020年発売で個人的に一つ神ゲーを選ぶとしたら、天穂のサクナヒメです
と筆者は答えるでしょう。
(かっこよく盛るために言いきっちゃったけど仁王2とどっちか!)

筆者がゲームをする上で患っている病気がこちら。

ちなみにこのゲームには取り返しがつかない要素はほぼないと思います。
あったところは発売後のアプデで潰されたりしています。

一部のイベントを起こさずにストーリーが進行できたりしたようですが、
飛ばしてもストーリーのつじつまが合わないということはないです。

ゲームの内容と評判について

ゲームの流れ、キャラクター面とシステム面について解説。
少ないと思いますが問題点も考えてみます。

おおまかな流れ

プレイヤーは神様だけど見た目は少女のサクナを操作します。
かわいいです。

今できる田んぼのお世話をあらかた片づけたら、
拠点の外へ狩りやイベントの達成に出かけます。

これを繰り返すことで物語が進行していきます。

米作りは現実の工程をほぼ網羅しており、
そして拠点の外へ出かけている間にも田んぼの状況は変化します。
お米の品質を重視するならば、
何日も田んぼを放っておくことはできなくなるのです。

お米の出来がサクナの強さに繋がってくる為、
丁寧に育てればサクナは早く強くなります。

一方、面倒な人が操作をほったらかして戦闘ばかりしていても、
お米の状態は進行するので、質は低くても米は出来ます。

それとは別に人任せにする選択肢もあり、するとあっという間に米は出来上がり、
これでも繰り返せば強くなります。

どう遊んだっていいのです。

でも米作りは楽しいので、出来る限り丹精込めたお米を、
作ってみてほしいです。

ちなみに米作りの初年度はチュートリアル的な要素が強く、
頑張って作ってもあまり高評価にはならないことは、
留意しておいてください。

魅力的なキャラクター達

登場するキャラクターがそれほど多いわけではない本作ですが、
1人1人の作りこみは濃いです。
ゲームが終盤に差し掛かるころには、
だいぶ感情移入してしまっていると思います。

最初はなんだか曲者ぞろいだし、サクナはクソガキだし、
なんだこいつら……と感じるかもしれません。

しかしそれほど長い時間ではないはずなのに、
彼らの少しずつの成長が丁寧に描かれていて、
だんだんと応援したくなってくるのです。

熱い展開もありますよ。
そしてきっと温かい気持ちにもなれます。

声優さんの熱演もあって、
セリフをさっさと飛ばして文章だけ先に読もうとは、
あまりならなかったです。
リアルな会話感がよく演出されている気もします。

最初のほうで流れる田植え歌だけちょっと長いけど我慢してね。

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戦闘について

米作りばかりが話題になりがちな本作ですが、
なかなかどうして、アクション面でもクオリティは高いと思います。

サクナ自身の手によるクワをはじめとした武器攻撃に加え、
伸縮自在の羽衣をワイヤーのように使って、縦横無尽に動き回れます。

敵に付けてこちらに引っ張りこんだり、
自分が一直線に突っ込んでいけたりと楽しい。

壁に引っ付けて移動するのももちろんできます。

通常攻撃よりも派手な各種の技は、
使い込むほどに性能が上がり、見た目もパワーアップしていきます。

同じ技を使い込んで飽きが来たとしても、
今度はこの技を鍛えてみようかなと、新鮮な気持ちで遊べるのです。
技と動きの組み合わせを試行錯誤するのがとても楽しいです。

やりこみももちろん用意されていますよ。

難しい、分かりにくい、つまらないという評判に対して

手放しで褒めちぎりたいけれど、
嘘くさくなるので問題点も考えてみます。

モンスターの種類が気持ち少ないかなぁ、とは思います。
個人的な感覚です。

あと、ちゃんと念は押されるんですがそれでも、
昼から夜に変わった時の敵の強さの豹変ぶり。
どうしても進みたいのに帰らざるをえなくなります。
これは歯ごたえとのトレードオフですね。

最後に、緻密に作り上げられた田植えシステムであるが故に、
1つの行動が米に及ぼした結果がわかりづらいかなぁ?とも思います。

いろいろな要素が複合されすぎていて、この結果になった原因は何だろう?
と考えても、すぐに分からないことが多い気がするのです。

米に良かれと思っていろいろやったけど、
何が良くて何がダメだったか分かりにくい気がするということです。

とはいえ、なんとか捻りだしてこれくらいしかないです。
凝った本格的システムにすればするほど、
この問題と衝突するのは避けられないとも思います。

上の方でも書いた通り、
米作りは自動でおまかせにもできますし、
おまかせの繰り返しでもちゃんとクリアできます。
何回か作って満足したら以降はおまかせでもいいですし。
なるべく大勢の人に満足してもらう為の、
配慮はちゃんとしてあると思います。

最後にまとめ 個人的には神ゲー

自分が考えられる限りの言葉を使って賛辞を述べたつもりです。
ご飯の大切さが分かり、そして美味しくもなります。
子供にもオススメです。

合わない人もいるでしょう。
ですが、このゲームに魂がこもっているのは間違いないと思います。

1回は触ってみてほしいゲームです。

読んでいただき有難うございました。

追記 100万本突破おめでとうございます!

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